ニュースなんかでしばしばタクシーが巻き込まれるニュース報道がなされます。新人さんからは時折ご質問をいただきますが実際のところ、体感どのぐらいこういった、「怖い思い」をするのでしょう。
私が乗務をしていた期間は3年間でその後管理者になったのですが、私自身の3年間の中ではニュース報道に上がるような事件に遭遇したことは一度もありませんでした。お客様にちょっと小突かれた程度のことはありましたが、何か大きな怪我をするような出来事はありませんでした。管理者になり他乗務員さんの事件対応等の目線で振り返ると、弊社の場合80両程度の規模ですが1年に1件あるかないか、というぐらいの発生確率です。それが多いのか少ないのかは少し微妙なところかもしれませんが・・・。
もちろん事件が発生する、そこに巻き込まれる可能性は常にゼロではありません。ですが、交通事故が発生する、その当事者になる可能性の方がよほど高いと言えるでしょうから過度に心配をする必要はないものと考えます。また、これは会社によるかもしれませんが(よらないで欲しいんですが・・・)弊社では全員に「危険を感じたら車を捨ててでもとにかく逃げて」と伝えています。例えば車内でお客様が暴れ始めてしまった、そのような場合に「おやめください」と静止までは頑張ってほしいのですが、聞いていただけない場合などは躊躇わずに110番通報、その猶予もない場合は車を捨ててでも自らの身の安全を第一に行動するようお願いをしています。間違っても立ち向かったり、逃走しようとした相手を追いかけるなどはしないでいただきたいですね。殴られたり等、負傷をしてしまった場合はほぼ間違いなく警察での刑事事件という扱いになりますから最終的には救済を得られることが多いですし、それまでの間の治療が必要な場合は労災ももちろん使えます。ですが、それでも痛いのが消えてなくなるわけではなくて、便宜、金銭に置き換えて被害救済を得るに過ぎません。痛い思いはしてほしくないです。なので「とにかく逃げて」、なのです。
